INFORMATION TITLE【ジャンパー膝の完治に必要な知識と治療方法】
<ジャンパー膝の原因、治療方法から今すぐできるケア方法まで>
あなたは様々な治療院に通って治療をしているにも関わらず、一向に治らないジャンパー膝にどうして良いかわからない状態ではないでしょうか?
実は、ジャンパー膝は原因に対して適切な対処ができれば、早期に回復する症状です。
この事実を知らずに、ジャンパー膝のために思うように練習ができなかったり、試合に出られなかったり、自信をなくしてしまったり、スポーツをあきらめてしまったりするのは、とても辛いことです。
もし、ジャンパー膝を改善したいなら、あきらめないでください。
必ず良くなる方法はあります。
これからこの記事でなぜジャンパー膝が今まで治らなかったのか、ジャンパー膝の原因、ジャンパー膝の正しい治療方法、今すぐできるケア方法などジャンパー膝を完治するために必要なことをまとめました。
<ジャンパー膝とはどのような症状なのか>
ジャンパー膝は、膝を曲げ伸ばしする度に膝のお皿の上や下が痛みます。
膝のお皿の周りを押すと痛む場合もあります。
バスケットボールやバレーボールなどでジャンプを繰り返したり、サッカーなどでボールを蹴ったり、ダッシュを繰り返したりするスポーツをする方に多い症状です。
ジャンパー膝は、一般的には、使いすぎが原因だと説明され、痛みと付き合いながら運動量を調節して様子を見ていく方が多いのですが、だんだんひどくなっていく方が多い症状です。
ジャンパー膝は、なぜ治らないのでしょうか?
なぜ、同じチームで同じ運動をしているのにジャンパー膝になる人とならない人がいるのでしょうか?
もし、現在あなたのジャンパー膝がなかなか改善していないとしたら、それには大きく分けて3つの理由があります。
正しい原因と治療方法を知り、膝の痛みなない毎日を取り戻しましょう!
<ジャンパー膝が治らない理由①原因に対する認識の間違い>
まずは、ジャンパー膝の正しい原因を理解していきましょう。
ジャンパー膝の痛みが起きる場所は、「膝蓋靭帯」と言います。ここに負荷がかかり小さな断裂を起こす事で痛みが起きます。
この膝蓋靭帯に小さな断裂が起きる理由は太ももの前の筋肉の硬さにあります。
膝蓋靭帯は、太ももの前の筋肉とつながっています。
なのでダッシュしたり、ジャンプしたりなど、膝を曲げ伸ばしする度に、膝蓋靭帯を太ももの筋肉が引っ張ります。
その引っ張りに耐えきれなくなってしまい痛みが起きるのです。
これが、ひどくなると腱が完全に切れてしまう「膝蓋腱断裂」が起きることもあります。
簡単に言ってしまうとジャンパー膝は太ももの前の筋肉が、膝蓋靭帯にくり返し引っぱり(負荷)を加える事で、筋肉が炎症を起こし痛みが起きます。
つまり、ジャンパー膝になる方は、膝蓋靭帯が小さな断裂を起こすくらいに、太ももの前の筋肉が硬く緊張しているのです。
ジャンパー膝の痛みの原因はこの硬くなった筋肉にあります。
ジャンパー膝に似ている症状として、成長期に膝下が痛んだり、ひざ下の骨が出っ張ってきたりするオスグッドという症状があります。
以前オスグッドだった方が、ジャンパー膝になることもよくあります。
これは、成長期にある小・中学生の膝には、成長軟骨があり、膝蓋靭帯が炎症を起こす前によりデリケートな成長軟骨がダメージを受けるので先にオスグッドになってしまうのです。
ですから、ジャンパー膝は、骨の成長が一段落した高校生、大学生以上の方に多く見られます。
ただ、オスグッドもジャンパー膝も太ももの前の筋肉が硬くなって起こるという点は同じなのです。
ジャンパー膝は、一般的には、使いすぎと説明され、痛みと付き合いながら、運動量を控え様子を見ていくことが多いのですが、膝蓋靭帯を引っ張っている筋肉を柔らかくしなければ、痛みが取りきれない、運動すると痛みが出てきてしまう場合がありますから、痛む場所だけではなく、その筋肉の状態を診て治療する必要があります。
<太ももの前の筋肉だけを柔らかくするだけではジャンパー膝は完治できない>
多くの病院や治療院では、「太ももの前の筋肉を柔らかくすればジャンパー膝が良くなるという一般的な認識」にとらわれていて、筋肉をマッサージしたり、ストレッチしたりという指導をします。
実は、この認識が間違いなのです。
認識がそもそも間違っていますから、その枠を超えたアプローチはできません。
ですから、ジャンパー膝は、完全によくならないのです。
確かに軽度のジャンパー膝ならば、改善していく可能性もありますが、そのような治療を受けてきた方のほとんどは「最初よりはちょっと良くなったけれど、完全には治りきらなかった」と言われます。
では、ジャンパー膝を完全に治すためには、どのようなアプローチが必要なのでしょうか?
それは大きく分けると次のとおり二つあります。順に見ていきましょう。
<①連動する筋肉にもアプローチが必要>
私たちが肘や膝を曲げる時は、曲げる方向側の筋肉が縮むのですが、その筋肉と反対側の筋肉(拮抗筋といいます)がブレーキをかけ調節しながら伸びることで、関節は思ったとおりのスピードや強さで “曲がる”のです。
このように肘を曲げる動作一つとっても複数の筋肉が連動して動いています。
ですから、ジャンパー膝の場合も、拮抗筋(太ももの裏の筋肉)の動きをスムーズにするアプローチが必要になります。
具体的には、筋肉は柔らかいとよく動くので、太ももの裏の筋肉を柔らかくする必要があります。
さらに、連動する筋肉である、お尻や、太ももの外側、内側、ふくらはぎ、足首などにも、筋肉を柔らかくするアプローチをしていく必要があります。
<②膝のお皿の裏にもアプローチが必要>
二つめのアプローチです。これもとても大切です。
膝のお皿をずらして、その裏を探った時に見つかる圧痛点(押して痛むところ)への施術が必要となります。筋肉を全般的に緩めるだけでもそれなりの効果はありますが、ここに痛みがある場合、その痛みを解消しておかないと走るのは大丈夫でも思い切りジャンプなどをすると痛みが戻ることがあります。
そして、これらのアプローチは適切に行う必要があります。
具体的には次でお話ししていきます。
<ジャンパー膝が治らない理由②原因に対する治療方法の間違い>
もし、あなたが今の治療をはじめてから1か月以上経ったのに少し楽になったぐらいとか、痛みがあまり変わっていない、むしろひどくなっているならば、その治療が間違っている可能性が高いです。
なかさこ整骨院では来院された患者さんから今までの治療方法を詳しく聞きます。
その治療方法をまとめると、
(1)サポーター
(2)干渉波・ドップラー波電療法(病院や接骨院でおこなう電気治療)
(3)マッサージ、指圧
(4)湿布、痛み止め
(6)アイシング(患部を冷やす)
(7)ストレッチ
などが挙げられます。
これらの治療方法を否定している訳ではありませんが、もし結果が出ていないなら、その治療方法を変える必要があると考えています。
<現在おこなっている治療で治らない理由>
上記の治療は、病院や鍼灸院、接骨院で行われたり、指導されたり、インターネットでも紹介されている、ジャンパー膝治療の一般的な方法です。
もし、これらの治療法が有効であなたも行ったことがあるならば、すでにあなたはジャンパー膝で苦しんではいないはずです。
なかさこ整骨院に来られる患者さんの多くは、上記の治療を行ってもジャンパー膝がよくならなかった方がほとんどです。その理由を次に述べていきます。
<①サポーターやテーピング>
これらをすることで、本来は痛くてできないはずの動きができてしまいます。
かえって患部に強い負担を与えてしまい、結果的に症状を悪化させます。
試合に出たい、練習をしたいという目先の目標のためにテーピングやサポーターをしてプレーし体を痛め、本当に勝負をかける時に痛みで欠場したり、パフォーマンスが落ちてしまったり、選手生命が閉ざされてしまったりしたのでは、元も子もありません。
<②アイシングや湿布、痛み止め>
痛みを和らげる「応急措置」としては有効な場合がありますが、痛みを抑えて運動をする目的で使うのはよくありません。筋肉が硬くなり余計に痛めてしまいます。また、冷えや、湿布の薬の成分などで、患部の血流が悪くなることがあるので治るのが遅れます。
<③痛みを我慢しながら行うマッサージやストレッチ、電気治療>
一時的に筋肉が柔らかくなるため、よくなった気がすることがありますが、強い刺激で筋肉の組織が壊れるため、すでに痛んでいる組織にさらに損傷を与える可能性があります。
すると体は、壊れた組織を回復する際、再び壊されることがないようにと、どんどん組織を強く硬くしてしまいます。
ですから、痛みを我慢してマッサージやストレッチなどを繰り返してきた患者さんほど、筋肉が硬くなり、慢性化して治りづらくなる傾向にあります。
特に痛みのある状態の筋肉に対しての強いマッサージやストレッチなどはなおさらオススメできません。
筋肉を柔らかくしようと思ったら、筋肉の組織などを壊さないように痛んでいる体に緊張が起きないようにやさしく働きかけをしていく必要があります。
<ジャンパー膝が治らない理由③「痛くない=治った」の間違い>
これには理由があります。
ジャンパー膝が治ったわけではなく、痛みを感じなくなっただけでジャンパー膝を引き起こしてしまう要因が解消されていないことが考えられます。
ジャンパー膝は、いきなり痛くなるのものではなく、その子の動き方やクセ、やっている競技、練習環境などによって違いはでてきますが、これまでの習慣の中でジャンパー膝を引き起こしてしまう要因があったため起きる症状です。
その習慣が残っている限り、ふたたび痛みが出てくる可能性が高まります。
ですから、痛くない=治ったというのは間違いです。
では、その習慣とは何でしょうか?
なかさこ整骨院が多くのジャンパー膝患者さんを見てきた中で、共通する一例を紹介します。
ジャンパー膝の方の多くは、背中が丸くなり、お尻が下がってしまうような姿勢をしているのが特徴で、骨盤後傾の状態です。
そのような状態で動くと、太ももの筋肉は硬くなりやすく、結果的に痛みにつながってしまいます。
実際にやってみるとわかりますが、太ももの前の筋肉を手で掴んだまま骨盤を後傾するとものすごく筋肉が硬くなります。
これは、ジャンパー膝に限らず、膝を痛めてしまう方に多い特徴です。
また、このような姿勢のまま、ケアを十分にできていなかったり、体に違和感や疲労が残っている状態で練習を続けたりすると、さらに体は硬くなり、何度もジャンパー膝を繰り返してしまうのです。
このような状態では、どれだけ筋肉が柔らかくなったとしても継続して動くと痛みが戻ってしまいます。
ですから、なかさこ整骨院では、その方の体の状態や姿勢を見た上、筋肉を硬くする要因を改善するアドバイスもしています。
このような望ましくない習慣の見直しと、セルフケアを行ないながら練習に復帰していくことが再発を防ぐためには大切なのです。
<ジャンパー膝を改善するための3つの治療方法>
ジャンパー膝は、正しい原因を理解し、その原因に対して適切な治療をして再発しないような体作りをすれば早期に改善します。
なかさこ整骨院では、ジャンパー膝に対して、具体的に以下のような施術をおこないます。
<①太ももの前の筋肉を柔軟にする>
ジャンパー膝の痛みを起こしている膝蓋靭帯を引っ張っている筋肉を柔軟にしていきます。
緊張している(硬くなっている)筋肉は強い刺激を与えるとさらに緊張が強くなってしまうので、痛くない(緊張が起きない)範囲で働きかけをして、柔軟にしていきます。
<②太ももの裏、背中、ふくらはぎ、足首など体全体のつながりの筋肉も柔らかくする。膝のお皿の裏の圧痛を解消する>
ジャンパー膝は、太ももの前の筋肉の硬さだけでなく、膝を使う動きに関係する筋肉を柔らかくする必要があります。
ですから、太ももの裏、背中、ふくらはぎ、足首などその方の状態を見て必要な箇所に働きかけをしていきます。
また、膝のお皿をずらして、その裏にある圧痛点(押して痛むところ)をミリ単位の精度で探っていきます。
微妙に指をずらしたり、角度を変えたりしながらアプローチするとともに、そこに負担をかけている全ての筋肉も緩めていきます。
治ったと思って再発してしまうのは、このような治療がおろそかになっている可能性があります。
<③復帰の方法やご自身でできるセルフケアを伝えます>
ジャンパー膝の痛みが軽減されてきたら、ご自身でできるセルフケアもお伝えします。
セルフケアを行いながら、施術を受けることでより回復しやすくなります。
また復帰の段階では、必要に応じて練習環境、練習方法、姿勢なども具体的にアドバイスします。
体の柔軟性が取り戻されると筋肉が硬くなっていたことで起きていた動きの制限やクセなども修正されて、その人に合った本来の体の動きに戻っていくため、練習を休んでいたにもかかわらず、自己ベストが出たりパフォーマンスがアップしたりする選手も少なくありません。
<ジャンパー膝の改善を妨げる要因>
それ以外にも、指導者の方、先生方のジャンパー膝やスポーツ障害への理解不足が治りを妨げている場合が少なくありません。
この子はやる気がない。
代わりはいくらでもいる。
もっと努力しているやる気のある子にチャンスを与えよう。
スポーツをしている限り、多少のケガはつきものだ。
ガマンしながらでも練習をしないと本当に望む結果は得られない。
下半身の筋肉が足りないからケガをするんだ。
もっと筋トレや走りこみをして鍛えなさい。
これらはジャンパー膝の真相を知らないことによる全くの誤解です。
本当にジャンパー膝で苦しんでいる選手たちは決してやる気がないわけではありませんし、痛みをガマンした練習はその場しのぎであって、長い目で見るとパフォーマンスアップにつながりません。
また本来なら一番の理解者であるはずのご両親までもが…
練習をサボりたいから言っているんじゃないか。
根性が足りない。そんなことじゃ試合で勝てないぞ。
と考えておられたり、本人までもが、
練習を休んだらレギュラーになれない。
試合に出たいから黙っていよう。
どうせ痛みを訴えても、誰も理解してくれないからガマンして練習していよう。
と考えて、痛みをガマンしながら練習するようになると痛みを慢性化させてしまい、残念ながらジャンパー膝の早期回復はのぞめなくなってしまいます。
しかも、痛みをかばう動作を繰り返すうちに、それがクセになってしまうとパフォーマンスが著しく落ちて、いくら練習をしても上達しない三流選手になることになります
。これは目先の試合に出ることだけを考えてしまう選手本人には考えが及ばないことで、本来なら周りの大人がブレーキをかけてあげる必要があります。
一流の指導者ほど長期的な視点を持っており、選手の可能性をつぶさないようにとケガを治すことに専念させます。
幸いなことに、子どもたちのことを一番に考えておられる心ある指導者の方々は、ジャンパー膝を正しく理解するために選手と一緒に勉強にこられる場合もあります。
<保護者の方へ>
すごく心配だと思います…
突然の膝の痛み、長年の膝の痛みは、本人にとっても、お父さん、お母さんにとってもすごく心配だと思います。
目に見える外傷があるわけではないので、なかなか他人に痛みを理解してもらえないこともストレスになるでしょう。
痛みをがまんしつづけると全身の筋肉が硬くなり、体がゆがんでしまうだけではなく、痛みをかばった動き方が身についてしまいます。
そうなってしまうと、痛みだけではなく、痛みをかばいつづけることで身についてしまった望ましくないフォームまで修正していかねばなりません。
だからこそ、ジャンパー膝は早期に治さないといけません。
早ければ早いほうが回復までの時間もかかりません。
大丈夫です。一緒に良くしていきましょう。
まずは、1人で悩んでいないで相談してください。
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